柔軟剤って身体に優しい、安全だと思っている方が大半なんですね。
毎日のように洗濯機クリーニングを行っていると柔軟剤を全く使っていないというお客様は1%もいらっしゃらない。
化学物質過敏症の患者さん、赤ちゃんが生まれた、家族のアトピー(アレルギー)がひどくなったなどのなんらかの理由がないご家庭では柔軟剤を使っていらっしゃる。
特に洗濯機や乾燥機を使うと生乾きの匂いなどがしだすとほぼ100%のお客様が柔軟剤に頼っています。
さて、
柔軟剤の効果についてお話ししますが、その前にその主成分について説明しなければならないですね。
柔軟剤の主成分は陽イオン(カチオン)界面活性剤です。
界面活性剤について詳しく説明すると軽く本一冊になつてしまいますので、簡単に説明します。
界面活性剤には水になじみやすい「親水基」と油になじみやすい「親油基」の2つがあるのですが、柔軟剤の主成分である陽イオン(カチオン)界面活性剤は、プラスの電気を帯びている「親水基」をもっています。
そして、服などの繊維表面は水にぬれるとマイナスの電気を帯びます。すると親水基が繊維表面に吸着します。
乾燥すると親油基が外側になり、柔軟剤が繊維の表面に並んだ状態になるため、繊維表面に油の膜ができますので、摩擦抵抗が減少するため、肌触りが良くなったように感じられます。また、静電気の発生も少なくなる効果もあります。
逆に繊維表面に親油基が並ぶため、柔軟剤を使うと吸水性が悪くなるのです。柔軟剤を大量に使うと吸水性がどんどん悪くなっていきます。
柔軟剤は洗濯機内部に付着すると表面に親油基が並ぶため、こびりつきやすくなります。水を弾いて洗濯機の部品から取れにくくなります。乾燥機を使うと柔軟剤というワックスを毎回かけているようなものです。
これは洗濯機内部に汚れを固着してしまう働きがあります。
次に洗剤は陰イオン(アニオン)界面活性剤が主成分の一つとなっているのですが、この陰イオン(アニオン)界面活性剤と陽イオン(カチオン)界面活性剤が混ざると洗剤の洗浄能力が低下します。つまり汚れ落ちが悪くなります。
このお話をしますと洗剤と柔軟剤は別々に入れている。洗剤ケースの別々のポケットに入れているから大丈夫だとおっしゃいます。
ですが、洗剤ケースが柔軟剤でドロドロやベタベタになっていては混ぜているのと変わりません。
また、洗濯機内部に付着した柔軟剤が少しずつ溶け出し洗剤と混ざっているのです。
今日はここまでといたします。
今日も皆様にとって良い一日となりますように。
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